確定申告の無料申告相談を担当しました。

この時期、各所で確定申告の相談会場が設けられますが、先日、私は税務署主催の無料申告相談の相談員を担当してきました。

※画像は、相談会場でのパシャリ

相談会の様子

私が担当した無料申告相談は、税務署が主催し、税理士会の支部が業務を受託し、支部に所属する税理士で担当希望者に担当日が割り振られています。

相談日は2月1日から2月15日までの期間中、計8日間設けられているのですが、毎日同じ税理士が担当しているわけではありません。

ある方は、他の日にも会場へお越しになっていたみたいで、

「あれ?この前と違う人」

と仰っていたのですが、そういうことなのです。

来場された方は、まず受付で、相談内容を尋ねられ、会場で対応可能な相談であれば、担当税理士が待機するスペースへと誘導されます。そこで、担当税理士とお持ちになった資料を基にマンツーマンで相談を行います。

ご相談だけが目的の方は、相談が終わればそこで終了です。

一方、確定申告を行うことが目的の方であれば、資料の選定やチェックを行ってもらい、OKであれば、電子申告を行うPCスペースへと誘導されます。

PCスペースには、サポートする指導員(担当税理士と税務署の職員)がいますので、一緒にPC画面を見ながら電子申告を行い、それで終了です。

開場時間は午前9:30~12:00、午後13:00~17:00までとなっていますが、受付は午前が11:00、午後が16:00で終了となります。

閉場ぎりぎりにお越しになった方もいたようなのですが、受付できず落胆してお帰りになられていました。来年お越しになられる方々は気をつけてくださいね。

会場にお越しになられた方々

ご相談対象者の条件

ご相談対象者には事前に税務署から通知のハガキが送付されています。(1,000人程度の方に送付しているようです。)

ただ、そのハガキがなくても、以下の条件にあてはまる方であれば、会場でご相談いただくことは可能です。

(1) 事業所得、不動産所得又は雑所得を有する者のうち、平成29年分の所得金額(専従者給与控除前又は青色専従者給与及び青色申告特別控除前)が300万円以下の者。

(2) 上記(1)に該当する者のうち、基準期間の課税売上高が3,000万円以下の消費税課税事業者。

(3) 上記(1)又は(2)に準ずる者、給与所得者及び年金受給者。

(4) 平成29年分確定申告において、申告者作成会場開設前(2月13日以前)に来署し、作成コーナー用PCで確定申告をした者(所得金額300万円以下の者)

(5) 税務署に手書きで申告書を提出している者(郵送を除く)のうち、所得金額が300万円以下の者。

で、実際に私が担当した方々

1日10名程度担当したのですが、

年金受給者で、医療費控除をお受けになりたい方

が多かったです。

医療費控除については、医療費控除の明細書を添付することが必要となり、領収書の提出が不要となりました。(自宅で5年間の保存が必須です。)

平成29年分の申告からこのような取扱いとなったのですが、まだ情報が浸透していないようで、領収書の束をお持ちになられた方が多く、お話しをすると、

「えっ!そうなの?知っていれば持ってこなかったのに…」

とグチをこぼされる方もおられました。

皆さんに事前に医療費の合計額を集計してもらっておくことが前提だったので、私が指導しながら、医療費控除の明細書を記入していただくように対応しましたが、平成31年分の申告まではこれまでと同様に領収書提出を可とする暫定措置があることから、領収書提出で済ませる方もいらっしゃいました。

続いて多かったのが、意外にも

不動産所得者

です。

少数の物件をお持ちのいわゆる事業的規模でない貸付を営む方がほとんどで、下書きをされた収支決算書や青色申告決算書の記載の仕方(「どの費用を使えばいいですか?」とか「減価償却費の計算は合っていますか?など)に関するご相談でした。

そんななか、私が印象に残ったのが、ご自身で手書きされた申告書と青色申告決算書をお持ちになったご高齢のお婆さま。

数字のチェックを行ったところ、貸借対照表の書き方で少し修正をお願いしただけで、あとは完璧!減価償却費計算も不動産所得の収入の内訳記載もばっちりOK!!

「毎年やることは同じだからね~」

と涼しい顔で仰っていましたが、それがどれくらい難しいことか。頭が下がる思いでした。

今回のまとめ

私は、法人様向けの相談会は、過去に何度も担当はしてきたのですが、確定申告の相談会は初めて担当しました。

繁忙期でもあり、丸一日拘束されるのはかなり痛くて、これまでは担当希望を出すことに躊躇してきたのですが、「現状を打破する年にしたい」のであれば、これまでと違った空気を味わってみるべきという思いがあり、思い切って担当したのが今回でした。

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。  ※写真は、元日に自宅近くから撮影した富士山  (粗い画像です...

実際、他の日にしわ寄せがきてしまい、日常業務のやりくりは大変でした。

でも、ご相談を終えた後に、

「ありがとうございました。」

「お話ができて良かったです。」

「また来年もお世話になりたいです。」

とお言葉をいただけたことがとても嬉しくて、何にも代えがたい貴重な経験を積めたことに間違いありません。

都合がつけば、来年も是非担当したいと思っています。

ジル観察日記

頂きものの果物をクンクン。

「メロンおいしそうだにゃ~」